扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

特別イベント

  • 2016年7月9日土曜日 
  • 関西猫町倶楽部ビギナー限定読書会【説明会付】

朝までの雨の湿気が皮膚に貼りつくような汗ばむ陽気の7月9日土曜日、大阪は本町のフルーカフェで、ビギナー限定読書会が開催されました。過去の参加回数が0~2回目までの方を対象にした、関西では初の試みです。近畿圏内の各所から、合計19名の方にお越しいただきました。
課題本は、ビジネス「人を動かす」デール・カーネギー著、文学「春琴抄」谷崎潤一郎著(新潮文庫)の2冊。このうち1冊を選んでいただき、読了した上でご参加いただきました。

扉を開けるとそこは・・・落ち着いた雰囲気のお洒落なカフェ。



まずは受付でお名前をお伺いします。そしてあらかじめグループ分けされたテーブルにご案内。1つのグループにつき、4~6名(内スタッフ2名)の振り分けです。

今回は色々と特別な用意が!各グループの名前が、夏目漱石、カフカ、川端康成、コヴィー、クリステンセン、ドラッカーと、過去の課題本の著者の名前なんです。



また、受付からテーブルに向かうまでの長テーブルには、今までの関西猫町倶楽部の課題本、総勢90冊がずらり!壮観です!




テーブルには、こちらも今回限りの特別な名札が。8月までのいずれかの関西猫町倶楽部の読書会にこの名札をお持ちいただくと、参加費が500円引になるんです。名札には、呼ばれたい名前(ニックネーム)を書いていただきます。

始まるまで、ゆったりとしたソファでスタッフも含めて歓談。

定刻となり、関西ビギナー限定読書会の始まりです。
まずは猫町倶楽部の主催者のタツヤさんからご挨拶。猫町倶楽部とビギナー限定読書会の概要をお話しいただきます。



そしてマイクは司会進行役にバトンタッチ。今回の読書会の流れと内容の詳しい説明がなされます。

さぁいよいよ、各グループで課題本について語り合います。

各グループには、ファシリテーターという司会進行役が1名配置されています。話の流れを作ったり取りまとめたりして、参加者の方をサポートします。
まずは自己紹介から。お名前(ニックネーム)、参加されたきっかけ、差し支えなければ職業や趣味などを、順繰りに話していきます。それから、本の感想や意見などを、めいめい語っていきます。

猫町倶楽部には大切なルールが一つあります。
「他人の意見を否定しないこと」
これにより、ひとりひとりの意見を尊重した、心地いい大人の遊び場が保たれているんです。

それでは各テーブルの様子を覗いてみましょう。

「春琴抄」・・・春琴という美しい盲目のお嬢様と付き人佐助の究極の愛のお話。

「文体が難しく、句読点が全然なくて読むのが大変だった」
「春琴は佐助の理想の女性像を一生懸命演じていた」
「春琴はツンデレ。でも佐助はツンだけでいて欲しいと思っている」



「佐助みたいな献身的過ぎることを実際されたら引いてしまう」
「春琴が鶯や雲雀を好む描写が長いのは、春琴自身の不自由な身体や環境や心理を比喩的に表している」
「春琴を襲った犯人は佐助説」



かなり尖った設定とキャラクターの描写のお話ということもあって、色々な感想が飛び出しました。また、伝聞や推測の形式で書かれており、解釈の仕方もある程度読み手に任せられているお話ですので、筆者も皆さんの意見を楽しく聞かせていただきました。

「人を動かす」・・・ビジネス書の金字塔。良好な人間関係を築くコツが凝縮されて書かれている。

「現在出ている多くの自己啓発本がカルピスなら、この本はその原液のようなものではないか」
「『名前を覚える』の章は、対面の接客ではとても重要だし有効」
「どう読めば楽しめるんだろう。突っ込みながら読むのが楽しいか、素直に受け止めるのが良いのか」



「先日、相手と口論になりそうになった時にこの本のことを思い出して、ぐっとこらえて相手の話をまず聞いてみた」
「私が思う他者のいいと思う点は、必ずしも他者にとって褒められたい部分ではないかもしれない。他者が褒められたいと思う部分を褒めるのは、テクニックのように感じて抵抗感がある」



賛否両論の意見が交わされていたようですね。また、実践に移してみた方もいらっしゃったようです。書かれている内容全てをマニュアルみたいに実践するのではなく、いいと思った部分をかいつまんで参考にすれば、ビジネスがスムーズに運んだり、プライベートな人間関係がより楽しくなるのかもしれませんね。



話は尽きませんが、読書会はひとまず終了です。
懇親会の前に、猫町倶楽部の各会について、スライドショーで紹介させていただきます。これで普段の雰囲気を少しでも感じとっていただければ幸いです。

まずは、関西アウトプット勉強会の紹介です。
課題本はビジネス本が中心の会です。ビジネス本というと敷居が高いイメージがありますが、スライドショーでも笑顔の写真が多く、真面目な会ではありますが気さくな人たちが多いんですよ。




次に、関西文学サロン月曜会の紹介です。
その名の通り課題本は文学です。恵文社COTTAGEというお洒落なカフェのような雰囲気の場所で開催されています。毎回ドレスコードがあり、懇親会では見た目も楽しく美味しいケータリングの料理が出てきたりと、大人の遊びの要素をふんだんに取り入れた会です。




最後に、関西猫町倶楽部の課外活動の紹介です。
「猫町倶楽部で知り合ったのも何かの縁。せっかくだから読書会以外でもみんなで遊ぼう!」という趣旨の会です。「座禅」&「写経」体験会からマラソン、美味しいものを食べたり飲んだりと色んなことを行っています。関西の猫町倶楽部のいずれかの読書会に1度でも参加された方なら、どなたでも参加することができます。



そしてお待たせいたしました、懇親会の始まりです。



美味しいお食事と共に、引き続き課題本についてや、好きなものやことについてのお話などで盛り上がります。途中、席を移動してグループ以外の人ともお話したりします。懇親会で共通の趣味が見つかり、お友達ができることもあるんですよ。



皆、それぞれの楽しみ方で時は流れていき・・・名残惜しいですが、懇親会も終了の時刻です。

最後に全員で集合写真を撮ります。パチリ☆

参加された皆様、お疲れ様でした!いかがでしたでしょうか。
早速次回の読書会へ参加するという方もいらっしゃって、運営スタッフ一同、開催してよかったなと、とても嬉しく思っています。

幅広い年代と様々な職業、色々な価値観を持った人が、共通の課題本を読んだ上で集まる。そして意見を交し合って、受け止め合う。新たな発見や感想の変化が起こる。人と人との化学反応。
筆者は読書会に参加するようになってまだ月日は浅いですが、自分の内面の広がりを感じる今日この頃です。
もし参加を迷っていてこのレポートをお読みになっている方がいらっしゃいましたら、まずは試しに一度、参加してみてください。何かおもしろい変化が起こるやもしれませんよ。

次回の読書会は・・・
関西文学サロン月曜会は8月6日(土)、年に一度の「浴衣読書会」。課題本は永井荷風の「濹東綺譚」です。
関西アウトプット勉強会は、8月20日(土)課題本は「新訂 孫子」(岩波文庫)です。

夏の思い出の一つに、猫町の読書の海で泳ぎませんか?

※余談ではありますが、筆者的「春琴抄」の春琴と佐助です↓

文・絵:あおい 写真:つぎ、みく、タクミ

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