猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。
- 2018年9月29日(土)-9月30日(日)
- 特別イベント 「泊まれる本屋®︎」で真夜中のパジャマ読書会
「本屋さんに住みたい」「図書館に泊まりたい」、本の好きな方なら、そんなことを夢みたことが一度くらいあるのではないでしょうか。
本棚って、魅力的な小宇宙です。
出来ることなら自宅の壁一面を本棚にして、本をぎっしり詰めてみたいものですが、都部の住宅事情では、スペースを確保するのも一苦労。
憧れるけれど実現するのは難しい、本好きのそんな夢を叶える場所が東京に出来ました。
BOOK AND BED TOKYO――今回のイベントの会場です。
今回の「読書会」は、一泊企画。首都圏居住者にとってはあまり機会の無さそうな、都心での宿泊です。
BOOK AND BED TOKYO IKEBUKUROがあるのは、池袋西口の賑やかな繁華街。
しかしB&Bの中に一歩入るとそこには、大きい本棚にずらっと並んだ本、たくさんのベッドブースやソファーがあり、外の喧騒からは離れ、ゆったりとした時間が流れます。
午後7時、参加者が続々と集まって来ました。
「ドレスコード」の「パジャマ」に着替えると、読書会の始まりです。
ふつう読書会というと、事前に「課題本」が指定され、参加者はそれぞれ課題本を読んできて、その本について意見や感想を述べ合うものです。
普段の猫町倶楽部の読書会でも、「課題本の読了」が参加条件になっています。
しかし今夜の読書会は、ふつうの読書会ではありません。課題本がないのです。
参加者はそれぞれB&Bの本棚から自分で本を選び、選んだ本を題材にして、6人ほどのグループで語り合います。
昔読んだ懐かしい本、読んだことはないが気になっている本、今日初めて出会った本、どんな本を選んでもいいし、何冊選んでも構いません。
「どうしてその本を選んだのか」「何に惹かれたのか」を話すうちに、それぞれの人生経験や読書遍歴も織り交り、話題はどんどん広がってゆきます。
なかにはこんな人も――。
その方は、読めない外国語(ハングル)で書かれた短編集を一冊選び、「この本にはみなさんが読みたいと望む、あらゆるテーマの短編小説が入っています。なんの話が読みたいですか?」と他の参加者に問いかけました。
「お酒の出てくる話」「眠り」「相撲」、他の参加者が口々に言います。
すると彼はおもむろにページを繰ると「その話なら、ここにあります」といって、お酒と眠りと相撲の出てくる物語を始めるのでした。
聞けばこの方は学生時代、落研に所属されていたとのこと。納得の話芸ですね。
夜が更けてゆき、読書会の時間が終わります。
普段の読書会なら解散する時間ですが、今夜は宿泊イベントなので、お楽しみはまだまだ続きます。ここからは自由時間です。
近くの銭湯へ出かける人々がいます。
指ヨガ教室や、タロットカード占い、手作り紙芝居など、参加者の企画にも人が集まります。
猫町倶楽部は、参加者の多様な個性が発揮できるコミュニティーですね。
ゲストによる人生相談ライブや恋愛相談ライブも開催され、だんだん深夜らしいムードになってきました。
翌日――。
B&Bチェックアウト後にも企画がありました。
「プラネタリウム&『銀河鉄道の夜』プチ読書会」と「都電荒川線沿線の散策」です。
台風24号が首都圏にも迫っていましたが、天気も持ってくれました。
猫町倶楽部では、毎月定例の読書会イベントの他にも、今回のような特別イベントや旅行企画をときどき開催しています。
常連の方も、まだ猫町倶楽部に参加されたことのない方も、それでは次のイベントでお会いしましょう。
記:hirosue 写真:やま、なみ、hase、ぴこ