扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

名古屋藝術部

  • 2019年03月03日 (日) 
  • 【名古屋藝術部】『ようこそ浮世絵の世界へ』講師:佐藤晃子

2019年3月3日(日)名古屋猫町倶楽部藝術部では、名古屋市博物館で開催されている特別展「挑む浮世絵 国芳から芳年へ」と連動した読書会を開催しました。



今回は2冊の課題本から1冊を選んで参加する読書会です。
◇日野原 健司:ようこそ浮世絵の世界へ 英訳付,東京美術.
◇大久保 純一:カラー版 浮世絵 (岩波新書),岩波書店.
読書会までに課題本を読んで浮世絵について学び、読書会でアウトプット。さらに、いつも藝術部読書会で非常に面白く興味深い話をしていただける美術ライターの佐藤晃子さんのレクチャーで一層深い観方を学んでから、特別展の鑑賞で実物を観て感じることができるという充実した内容でした。

読書会には61名、読書会後のレクチャーからの参加者まで合わせるとイベントには77人が参加しました。参加下さった皆様、ありがとうございました。

初めに名古屋市博物館の講堂で、グループに分かれての読書会を行いました。猫町倶楽部読書会のルールは一つ、参加者の意見を否定しないこと。このルールのおかげで初めて会う参加者同士の間でも発言しやすい和気あいあいとした雰囲気で、それぞれが自由に感想や意見を述べたり、出てきた意見に触発されて理解がさらに深く進みます。

・人物を描く浮世絵でも、リアルに容姿の衰えなども表す作者と、あくまで美しさを表そうとする作者がいたというのは面白かった。
・現代の漫画(コミック)は日米で違いがあるが、その違いは浮世絵と西洋絵画の違いから繋がっているのかも
・浮世絵は、印刷技術、製紙技術といった様々な技術が支えている
・江戸時代のこんなに文化が残っているのはすごい、でも消えてしまった文化もたくさんあるのだろうな
・浮世絵の認知度には、某お茶漬けメーカーの製品に封入されていたカードの功績が大きいのではないだろうか?(この意見に「自分も持っていた、集めていた」と参加者が盛り上がりました)

など、様々な感想や意見が出ました。


また読書会の間に各テーブルを講師の佐藤晃子さんが回ってくださり、参加者が直接課題本を読んでの質問などをすることもできました。


読書会の後は、そのまま佐藤晃子さんのレクチャー。今回も非常に楽しく面白い佐藤さんのトークに、何度も会場が笑いに沸きます。参加者を笑わせながらも、観るべきポイントをたくさん教えていただいて、この後の特別展の浮世絵鑑賞への期待が高まります。


トークショーの後は、ひとまず休憩。猫町倶楽部主催のランチ会に参加するメンバーもあり、気の合った参加者同士でランチに行く姿もあり。
ランチ会に申し込んでくださった方々と行った可愛いカフェには佐藤さんもご一緒くださり、そこでも食事までの間に佐藤さんがご持参くださった図録を拝見しながら、別の展覧会の話なども伺えて、楽しい美味しい時間を過ごすことができました。



ランチの後は、各自で自由に館内の展示を鑑賞します。課題本やレクチャーから、それぞれが持った観たい思いと共に、じっくりたっぷり一人一人が浮世絵を楽しむことができたことと思います。今回の特別展では、会場内で全ての作品を撮影することが可能でした。そのためmixiのコミュニティサイトやtwitterでは参加者の皆さんが惹かれた「観るべきこの1枚」といった画像がイベント後に投稿され、それを観てまた自分の鑑賞を振り返る楽しみもありました。

こちらは読書会終了時の記念撮影です。
参加者の皆様、長時間にわたり本当にありがとうございました。



さてこれからも猫町倶楽部では、定例読書会や興味深いイベントが開催されます。藝術部では4月6日(土)に、平芳幸浩『マルセル・デュシャンとは何か』(河出書房新社)を課題本に読書会を行います。開催スケジュールはこのウェブサイトのほか、mixiのコミュニティサイトでもいち早くアナウンスされます。このレポートを読んで興味を持たれた方、ぜひ皆様のご参加をお待ちしております。

文・写真:saki

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