扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

名古屋文学サロン月曜会[文学]

  • 2019年9月20日(金) 
  • 月曜会藤が丘本店 ソポクレス『オイディプス王』

920日、夏の暑さも和らぎ秋の足音が近づいてきた中、月曜会藤が丘本店の定例会が開催されました。




今回の課題本はソポクレス著『オイディプス王』。テーバイの英雄オイディプス王が「先王ライオス殺害の犯人を罰せよ」という神託を受けたことから、出生の秘密を知ることになるギリシャ悲劇の傑作です。
かの有名な「エディプス・コンプレックス」はここから名づけられました。

 

読書会の前は恒例のJAZZ講座です。

今回はボサノヴァの神とも呼ばれるジョアン・ジルベルトとスタン・ゲッツによるアルバム、『ゲッツ/ジルベルト』が取り上げられました。このアルバムを聴いてボサノヴァファンになった人も多いとのこと。



 

 

さて、いよいよ読書会スタートです。どんな意見、感想が出たのでしょうか。

 

「父親殺しやエディプス・コンプレックスの元となる作品だけれど、読んだのは初めて。」
「オイディプスかわいそう…。不幸になるべくして生まれた人間だと思う。」
謎解き名人だったオイディプスが謎を解くことで不幸になったのは皮肉。
「自信家だったオイディプス王が追い詰められて苦悩するところが、人間らしく思える。」
「オイディプスは王らしい王で、英雄らしい英雄だった。それが故に悲劇を生んだのでは。」
「イオカステは最期まで我が子が生きていて良かったと思ったんじゃないかな。」


「オイディプスが赤ん坊の時捨てられなかったら、どうなっていたかな? 予言は成立していた?」
「神託が無くても話は成立するのかな? リズムがあって読みやすい!」
「舞台演技が観たくなるね。
「古代は役者が三人だけだったので、劇の演じ方が気になるなぁ。」
「戯曲だからか、言葉が強いと感じた。“夫に抱かれて夫を生み、子供と交わり子供を産んだ”とか、舞台で聞いたらシビレそう!」



 

なんと、今回は参加者の方が「オイディプス王」の一部が収録されたギリシャ語のCDをお持ちとのことで、参加者全員で聴くことに!
独特の原文のリズムを味わうことができました。


 

青猫マスターによる今日の一曲はギリシャ人ピアニスト、ヴァシリス・ツァブロプーロスの『HymnⅠ』。
神を称える曲で、透明感があり、はかなく物悲しい音色が美しい曲でした。

 

続いてはベストドレッサーの発表です。
今回のドレスコードは「父親」でした。
各々イメージする父親像は様々なようで、多岐に渡る父親が揃いました。


CMで見かける白い犬を中心にパシャリ。

 

 

読書会の後は楽食FUZIにて懇親会が行われました。
普段読む本の話や地元トーク、猫町の魅力など大盛り上がりです。
美味しい料理と楽しい会話で皆満足げな顔です。
あっという間に夜は更けて、次回の読書会への期待を胸に家路につくのでした。


文:ゆき
写真:みけ

 

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