扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

名古屋シネマテーブル水曜会

  • 2019年10月30日(水) 19時30分~
  • 第110回: 名古屋シネマテーブル『ジョーカー』

███ シネマテーブル (19時30分~21時00分)

 第110回目となる「名古屋シネマテーブル」、今回の課題映画は『ジョーカー』(トッド・フィリップス監督)です。DCコミックス『バットマン』シリーズの悪役として知られる「ジョーカー」の前日譚をホアキン・フェニックスが怪演し、ベネチア国際映画祭で最高賞(金獅子賞)を受賞した作品です。

 そんな超話題作とあって今回のシネマテーブルの参加者は普段よりも(かなり)多い93名となり、その内の14名の方が初参加でした。参加者が多いため、いつものシネマテーブルでお馴染みの「Nov. Cafe」と「Elephant’s Nest」に、「MITTS COFFEE STAND」を加えた合計3会場(いずれも伏見駅近く)に分かれての開催です。

 参加者の皆さんは7~8人程度のグループに分かれ、まずは簡単な自己紹介です。その後、課題作品について語り合います。シネマテーブルのルールは大変シンプルで
(a)課題映画を鑑賞していることと、
(b)他の参加者の意見を否定しないこと、の2つです。
もちろん、作品を批判するのは大丈夫です。
(b)のルールがあるため、皆さん思い思いに自分の感想を述べることができます。初参加の方も遠慮する必要はありません。

 さて、各テーブルではどのような意見が挙がったのでしょうか? 簡単にまとめてみます。
◆この映画は非常に多義的であって現実の出来事と主人公(アーサー)の妄想との境界について複数の解釈が成立すると多くの人が感じていたようです。
◆加えて、ホアキン・フェニックスの演技と役作り(身体作り)が素晴らしいことや、アーサーが階段を降りるシーンの美しさについて言及した人も多かったようです。
◆また、80年代初頭を舞台にした物語でありながら、マスクを被ってデモをすることや明確なリーダーが不在のまま大衆が扇動されることに今日的な要素を汲み取った方もいたようです。
◆一方で、主人公のアーサーにすっかり感情移入した方もいれば、この物語がバットマンの世界で語られることに違和感を覚えた方も多かったようです。
◆或いは、ジョーカーとして祭り上げられることによってコメディアンになるというアーサーの目標が間接的にであれ達成できたと考える方もいれば、ジョーカーに「変身」したことをバッドエンドと捉えた方もいました。
◆更には、ジョーカー側の事情を知ってしまったためにバットマンvsジョーカーの構図を純粋に楽しめなくなった、という方もいたようです。

 自分と異なる考えを持つ人の意見を聞けることがシネマテーブルの醍醐味でもあります。皆さんの意見を聞く限り『ジョーカー』は単なる人気作品ではなく、「語りたくなる映画」であったことは確かなようです。

 なお、『ジョーカー』の感想を語るときに言及された映画作品には以下のようなものがありました。これらの作品を観ることにより『ジョーカー』という作品に対する理解がより深まるかもしれません。
『キング・オブ・コメディ』
『タクシー・ドライバー』
『狼よさらば』
『ザ・プレデター』
『ザ・スクエア 思いやりの聖域』
『天気の子』

 ところで、シネマテーブルは「サポーター」と呼ばれるボランティア・スタッフによって運営されています。今回はサポーターお手製の「例のお面」が配布されました。

 『ジョーカー』について各々語り合った後、みんなでジョーカーの闇に堕ちてしまいました。こんな、ちょっとした非日常感を味わえるのもシネマテーブルの楽しさの1つですね。

 サポーターは、参加者の皆さんに楽しんで頂けるように雰囲気作りを演出しています。例えば、今回は各テーブルに課題映画にちなんだ「テーブル札」が置かれ、皆さまをお迎えしました。

 また、参加者の皆さまには以下のような「名札」に「お名前」(ニックネーム可)と「お気に入りの映画」を記入してご自身の服に貼り付けて頂きました。

 記入が雑で申し訳ないですが、私は今回お気に入り映画として『ボーダー 二つの世界』を選びました。『ボーダー…』については後でまた言及します。

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███ 懇親会 (21時10分~)
 

 シネマテーブルが終了すると、エレファント・ネストに集結して「懇親会」の始まりです。今回も8割程度の方々が懇親会にも参加されました。

 立食形式なのでテーブル間の移動は自由です。各テーブルでは、最近観た映画や、公開を心待ちにしている映画の話etc.で盛り上がります。グラス(もちろんソフトドリンクもあります)を片手に加われば、あなたもそのテーブルのメンバーです。とはいえ、今回は人口密度が非常に高く、会場内を移動するのも一苦労でした。

 上に書いたように皆さん名札を付けています。そのため、私の名札を見た何人かの方に「『ボーダー』どうでした?」と声を掛けて頂けました。「シネマテーブルに参加しても知り合いがいないし…」と臆する必要はありません。映画が好きなら、それを共通の話題として会話が始まります。

 更に、「懇親会話題映画」テーブルもあります。今回の懇親会話題映画は『真実』(是枝 裕和 監督)です。懇親会話題映画を観ていなくてもシネマテーブルにも懇親会にも参加できますが、このテーブルでは話題映画を観ている人が集まって意見を交わすことができます。

 社会に取り残された男性が主人公であった『ジョーカー』とは対照的に、『真実』では映画界で成功した女性であるファビエンヌ(カトリーヌ・ドヌーヴ)が主人公です。

 『真実』の物語は主人公による自伝の出版が契機となって始まります。更に、物語が進むに従ってトップ女優であり続けた主人公の葛藤が明らかとなります。

 『ジョーカー』のアーサーのように「他人に認められない人生」も凄惨ですが、『真実』のファビエンヌのように「勝ち続けること」もそれはそれで大変なんですね。『ジョーカー』と『真実』を観ると、生きることは「自分の居場所探し」なんだと改めて気づかされます。シネマテーブルが皆さまの居場所探しの一助になれば良いかな~とも思います。

 そして、懇親会でもみんなでジョーカーになりました。

 また、ゴッサム・シティでデモをしている方々も懇親会に参加して下さいました。

 懇親会は自由解散です。皆さん自分のペースで飲んで語っていました。私は日付が変わる少し前に失礼させて頂きました。帰りの地下鉄では酔っ払って見知らぬ誰か(特にピエロ姿の男性)にカラんだりしないよう気をつけます。

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███ 次回のシネマテーブル
 

 次のシネマテーブルは11月27日(水)です。課題映画は『CLIMAX クライマックス』(ギャスパー・ノエ監督)で、11月1日より伏見ミリオン座にて公開されています。

 また、懇親会話題映画は、『マチネの終わりに』(西谷 弘 監督)で、11月1日より各館にて公開されています。もちろん、懇親会話題映画を観ていなくてもシネマテーブルにも懇親会にも参加可能です。

◆次回のシネマテーブルのお申し込みはコチラから。

◆名古屋シネマテーブルのmixiコミュニティはコチラです。

皆様のご参加を心よりお待ちしております♪

文章:Q
写真撮影:シネマテーブル・サポーター一同

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