扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

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名古屋アウトプット勉強会[ビジネス]

  • 2020年7月23日(水・海の日) 20:30~22:00
  • [猫町オンライン]アウトプット勉強会 近内悠太『世界は贈与でできている』

7月23日、近内悠太著『世界は贈与でできている』でアウトプット勉強会が行われました。

猫町では同じ本で3回目。前回18日は著者イベントでしたが、前回や前々回を受けて参加の方、この本での読書会は初めての方、さらに猫町初参加3名を混じえ、総勢39名の読書会でした。海外からの参加者もおられ、オンラインならではの参加者の広がりでした。

 

感動した人と、もやっとした人の分かれた今回の課題本。それぞれのご意見を紹介すると…

【もやっとチームの意見】

・著者は性善説に基づいた視点でこの本を書いていると思う。性善説が崩れることはありうるのであまり共感はできない。

・「贈与」と「交換」の二項対立は定義としては必要なのかもしれないが、実際の生活では二極ではなく、その間にグラデーション的な両方の間をつなぐものがあるのではないか。

・贈与の定義がフワフワしていて、著者自身も最初の定義と違う意味で使い出しているように感じた。

・例の一つ一つは面白いけれど、ちょっと強引に解釈しているように感じる。例えばペイフォワードの結末の解釈は納得できない。プレヒストリーのない贈与は破滅を導くというような、実感とかけ離れた結論が出てくることもしばしばあって納得感が薄かった。

・「世界は贈与でできている」というタイトルが大きすぎて期待させすぎ。読みやすく見えて主張がわかりにくい。

 

【感動したチームの意見】

・映画や歌詞、SF小説などの引用が適切で本の内容が理解しやすかった。

・この本を読んで、自分を振り返り確かに贈与を受けていると気づいた。

・普段何気なく過ごしている事であっても贈与のカテゴリーとして定義付けている視点は面白い。

・差出人に倫理、受取人に知性(想像力)が要求するという示唆に感銘を受けた。

・広い意味で猫町倶楽部の課題本も贈与だと思った。読むことで受けとっている。

・「気づきのある人は贈与する時点で与えられている」ということ、 責任と使命の気づきによるやりがいは確かにと思うけれど、一歩間違うと搾取になってしまう。その危うさを感じる。

・生きているだけで贈与だと思っている。

・言語ゲームがずれていると贈与を受け取れない。認識し気づくために学ぶことが大切。

 

このような感想を交換しながら、「贈与」ってなんだろう?身近に起こっている言語ゲームは?と各テーブルで活発な意見交換が行われました。

最後は、つちだリーダーの「猫町も贈与でできている!」というまとめで締めくくりました。



話したりんには26人ほどが参加し、また違ったメンバーで意見交換ができました。

8月のアウトプット勉強会は4日(火)、14日(金)、23日(日)に、戸部 良一・寺本 義也他『失敗の本質―日本軍の組織論的研究』 (中公文庫)で行われます。

また楽しい会になりますように、皆さんの参加をお待ちしております。

 

文:ナイショ♪ 写真:司馬利家

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