猫町倶楽部

いよいよはじまりました！
猫町オンラインの、源氏物語 一日一帖完読マラソン。
毎週、オンライン上で、同じメンバーで、約三ヶ月かけて源氏物語54帖の完読を目指す、という長編読書会。
猫町倶楽部史上はじめての試みです！



第一回目の8月1日は95名の方の参加。
うち14名もの方が猫町倶楽部に初めて参加して下さいました。
年齢層は幅広く、男女比は1:2で女性が多めです。

色々と初めて尽くしですが、これから参加者のみなさまと毎週お会いすることで、濃いコミュニティになればいいなと思っております。



 

初回の指定範囲は「桐壺・帚木・空蝉・夕顔・若紫」の五帖でした。
源氏物語の序盤部分にあたり、光源氏の若き日のエピソードが中心となります。

関東の梅雨明けが発表され、暑さから逃れ少しでも雅な世界へ。
と思ったのも束の間、参加者の皆さまの源氏物語への想いが溢れた熱い会となりました。

「源氏にイライラした。」
「若紫を無理やり連れ去っていってひいた。」
「でも、美男子だから結局許されてるよねー。」

など、プレイボーイ光源氏に対する、辛辣（？）な意見も飛び交いつつ、

「でも、平安時代って現代とは違うから、今の感覚で読んだらどうしても源氏批判になっちゃうよね。」
「そもそも、当時と今の婚姻制度とかジェンダー的な考え方も違うもんね。」

という話にまで会話は及び、

「光源氏はクズって思ってたけど、完読までに彼の魅力を見つけたい。」
「源氏批判に留まらない読み方をしたい。」
「平安時代の人の心で読めばいけるのでは。」

と、最終的には平安時代にタイムスリップする力を身につけられそうでもあります。

他にも、

「空蝉についてどう思う？」
「源氏を振り切ったのがかっこいいし賢い！でも選ばなかった人生を思うところは切ない。」
「理解できなかったー。拒んだのに、自分から文を送ったりしてるよね。」

「夕顔は現代だったら銀座のママになれる。」

「紫式部も拗らせてるけど、光源氏の恋愛を見てても大概拗らせてるよね。」
「それにしても光源氏の守備範囲の広さ〜。」

と、現代にも通じる話題も。空蝉や夕顔などの女君に対しても人によって感じ方が分かれて、とても面白かったです。
また、源氏物語といえば、いろいろな方が口語訳をされていますが、訳の違いでも盛り上がりました。

「瀬戸内寂聴訳は読みやすいよね。」
「角田光代訳は現代小説のようだったよー。」
「与謝野訳は源氏に甘い。」
と、明治、昭和、そして平成を代表する女流作家の訳をはじめ、
「最近出たウェイリー版の日本語訳では、光源氏はシャイニングプリンスって書いてあった。(笑)」
「谷崎訳は雅だけど主語がないんだよね。」
など、みなさま様々な訳で読んできてくださいました。

ひとりだと、すべての訳文の読み比べは難しいけれど、みんなで読めばそれぞれが読んだ訳をシェアできるのも楽しいですね。
光源氏をボロカスに言い、時には犯罪者扱いしながらも（笑）会は盛り上がりっぱなし。
読書会後の話し足りない人のための延長戦まで、50名以上の方が残ってくださいました。
これだけ語りたくなるのも、さすが千年の時を超えて愛される物語ゆえでしょうか。

 



主宰のタツヤさんいわく、長編を読み切るコツは、一気に勢いで読み切ることだそうです。
みんなで楽しく完読できるよう、LINEのオープンチャット機能なども使い、励ましあいながら、楽しみながらこれから読み進めていけたらと思っております。
そして何より、源氏物語は読み進めれば読み進めるほど、語りたいことが増えていく物語！
回を重ねるごとに楽しくなっていく予感♪

第二回以降は、ドレスコードも取り入れていきます♪

第二回のドレスコードは「赤」

赤いものを身に付けるもよし、背景に赤いものをもってくるのもよし、顔のどこかを赤く塗ってみるのもよしです。
画面が赤色でいっぱいになるのを想像するだけで華やかな気持ちになりますね。

そして最後になりますが、猫町倶楽部の読書会にはルールがあります。
・他人の意見を否定しないこと。
・課題本を読了してくること。（理解度は求めない。）
このルールのおかげで、初心者にも参加しやすい楽しい会だなぁと毎回思います。

年齢や性別だけでなく、居住地（なんと海外から参加の方も！）も、普段外にでるのが難しい人も関係なく、クリックひとつで集まれるのが、オンラインのいいところ。
そして終電を気にしなくていいのもいいところ☆

不慣れな部分もあると思いますが、これから三か月、参加者の皆さまどうぞよろしくお願いします。

以上、オンラインで読書会初参加、猫町歴二ヶ月で無謀にもサポーターに立候補した超初心者サポのレポートでした！

 

文責：さえ

撮影：あじさい