扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

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  • 東京文学サロン月曜会第2会場「駒井組」第12回定例会 ブルガーコフ「犬の心臓・運命の卵」

東京文学サロン月曜会[文学]

  • 2019年1月14日(月・祝) 読書会16:30-19:00・懇親会19:00-21:00
  • 東京文学サロン月曜会第2会場「駒井組」第12回定例会 ブルガーコフ「犬の心臓・運命の卵」

冬の銀座は、なぜだかいつもより街の光が輝いてみえます。
寒さから逃げるように、少しだけ早足でモンスーンカフェ銀座に向いましょう。

さて、本日は、43名の参加者の皆さんにお集まりいただきました。
課題本は、ミハイル・ブルガーコフ「犬の心臓・運命の卵」です。

そして、今日の駒井組マスコットは、ハート(心臓)を抱えたワンちゃん。


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16:00受付開始時刻です。
ワンちゃんも、受付カウンターの上で皆さんをお迎えします。(見えますか?)


ちなみに、購入した本人は「絶対にイヌだ!」と信じて連れてきたのですが、参加者からは「……クマじゃない?」「どう見てもクマちゃんでは?」と驚きの声が上がりました。
真相はともかく、駒井組の公式見解としては『この子はワンちゃんです。』ということにまとまりました。ワンちゃんです。

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定刻の16:30になりました。

まずは、選書を担当された光文社古典新訳文庫の創刊編集長の駒井さんから、選書理由のご紹介です。本作は、20世紀ロシアを代表する名作……なのですが、世界での高い評価に対して日本での知名度は、いまひとつ。そんな「隠れた名作」の魅力を紐解いていきます。



日本で『ロシア文学』といえば、ゴーゴリ、トルストイ、ドストエフスキー、チェーホフといった『19世紀ロシア文学』を指すことが一般的ではないでしょうか。しかし、今回の課題本「犬の心臓・運命の卵」の作者であるミハイル・ブルガーコフは、20世紀において世界的にも最高の評価を得ている作家のひとりであると言えます。

ロシア文学の壮大な系譜の中で、1917年のロシア革命はどのような意味を持ったか。当時の作家は、ソビエト連邦をどのように捉えていたのか。
その一方で、文学があまりに政治的に語られる時代であったからこそ、そこに政治的背景を超越した、普遍の文学的価値を見出すこともできます。

皆さん、真剣な表情で聞き入っています。

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続いて、司会者から読書会のタイムスケジュールや注意点をご案内します。
猫町倶楽部の読書会は、このようなサポーターと呼ばれるボランティアスタッフによって運営されています。

ここで、猫町倶楽部のたったひとつのルールを紹介します。

【他人の意見を否定しないこと】

課題本を読了すれば、誰でも参加できるのが猫町倶楽部の良いところ。
このルールがあるから、猫町倶楽部では誰でも自分の意見を気兼ねなく発言することができるし、話がどんどんと盛り上がるんですね。

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ここで、なにやら面白そうなことが始まりました。

「はい。全員、手を挙げてください。」



実はこれ、各テーブルの進行役であるファシリテーターを選出しているのです。

ファシリテーターは、猫町倶楽部に3回以上参加したことある方から、その日のテーマに沿って選出されます。
今回のテーマは「参加回数が多い人」でしたが、もはや自分でもカウントできていない強者もたくさんいるようです。「30回……くらい?」「たぶん100回は超えてる気がする。」 おそるべし。

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さて、ファシリテーターも決まりました。
簡単な自己紹介をしたら、いよいよ読書会のスタートです。
各テーブルの感想をこっそり聞いてみましょう。



「『犬の心臓』の博士とコロの関係って、すごく親子っぽくない? 言うことをきかそうとする親と反抗的な息子、みたいな。」

「このラストは、ループを匂わせるよね…。次は、どんな実験が行われるのかな。」

みんな本の感想をどんどん発言していきます。



今回は「犬の心臓」と「運命の卵」という2篇の中編を取り上げたため、両作品の類似点や相違点を取り上げるテーブルもありました。

「どちらの作品も、アメリカだったら人類全体の危機としてハリウッドで映画化されそうな大規模な災厄が起きてる割には、ご近所SF、お茶の間社会派に収まっているところが不思議な感覚で面白かった。」

「途中まで似たような展開だったのに、オチが真逆なのは驚いた。でも、ロシアの寒さには説得力があるね…。」



1時間経過。話は尽きず、読書会は、どんどん盛り上がっていきます。

「登場人物の誰に共感した??」
「誰にも共感できなかった!!!!」「私も……!」「あえて言うならコロかなぁ。」「コロかわいいよね。」「やっぱり、共感するなら助手じゃない?? どっちの助手も健気すぎる。」「分かる!」



他の作品とのリンクを楽しむテーブルもありました。

「『運命の卵』が、手塚治虫のSF漫画みたい。」

「『犬の心臓』は、『アルジャーノンに花束を』っぽくない? アルジャーノンより、かなり騒がしいけど!」

読書好きが集まるので、本にまつわる様々な情報が飛び交うのも猫町ならでは。その本、読んでないから今度挑戦してみようかなぁ、なんて、読みたい本がどんどん増えていきます。

自分で読書をするだけでは気づけないような新たな視点を得られるのも、読書会の楽しみのひとつではないでしょうか。

2時間に及ぶ読書会も、あっという間に終わってしまいました。

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さて、読書会の最後はベスト・ドレッサー賞の発表です。

本日のドレスコードは「ハート(心臓)」もしくは「スマートカジュアル」です。

各テーブルから選出されたベストドレッサーさんが、今日のコーディネートのポイントを紹介します。
ハート柄の洋服を取り入れたり、ソ連をイメージした真紅のドレスや毛皮の帽子、作中のコロフになってみたり、リアルな心臓のカフスボタンで勝負したり、新年のお着物も素敵です。そして「鳩」模様まで。鳩、ハト、ハト……ハート!!

ベストドレッサーさんで記念撮影。おめでとうございます!


ベストドレッサーさんには、副賞として猫町倶楽部特製のしおりと、駒井さん選書の光文社古典新訳文庫が贈呈されました。真剣に選んでいます。


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さて、19:00になると、お待ちかねの懇親会です。

かんぱ~~い!
窓には、銀座の街のイルミネーションがきらめいています。


引き続き課題本の話題で盛り上がるテーブルもあれば、最近読んだ本の話、ファッションの話、ムーミン谷の話など話題は尽きません。



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21:00です。名残惜しいですが、懇親会もお開きの時間となりました。
しかし、まだまだ話足りない、飲み足りないという方は三次会へと繰り出します。



三連休の最終日でしたが「明日、有給とってます!」なんて、気合の入った方も。
皆さん、気をつけてお帰りください。

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今日のおまけのコーナーです。

懇親会にて、本日のドレスコードである「ハート」のサングラスが大人気!
大人の雰囲気がただよう駒井組ですが、たまにはこんなノリも楽しいですね。
ワンちゃんも、大人気です。

……あれ、駒井さんまで????


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さて、次回の開催は3月10日(日)です。
課題本はチヌア・アチェベ「崩れゆく絆」です。

駒井組では、ドイツ、フランス、中国、ロシアと様々国の名作を課題本として取り上げてきましたが、次回はナイジェリアに進出します。

ご参加を心よりお待ちしております。

記:あいこ 写真:なみ, マッチュ

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