扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

特別イベント

  • 2019年7月17日(水) 
  • フィロソフィア名古屋 中島義道「差別感情の哲学」

2019717日(水)に猫町倶楽部の読書会、フィロソフィア名古屋が藤が丘のJAZZ茶房青猫にて開催されました。フィロソフィアは隔月開催ですが、前回の5月は特別イベントでしたので、青猫での開催は20193月以来の4カ月ぶりとなり、ずいぶんと久しぶりです。



 今回の課題本は、中島義道「差別感情の哲学」(講談社学術文庫)となります。ちなみに上に掲げた写真右側の方が著者の中島義道氏です。今回の参加者は27名になり、これまたフィロソフィア名古屋としては久々の大入りで、4テーブルに分かれての読書会となりました。

 

「差別感情の哲学」は、いわゆる差別問題を扱う本ではなく、差別が生まれるその感情的根源を丁寧に分析していきます。それは「他人に対する否定的感情―不快、嫌悪、軽蔑、恐怖」から生まれるものもあれば、逆に「自分に対する肯定的感情―誇り、自尊心、帰属意識、向上心」から生まれるものもある。これらの感情は差別感情も生むかもしれないが、豊かな文化的創造の源泉でもまたあるのです。単純になくせばよいとは言えない。では、どのように考えればよいのか?



 

今回の読書会であがった感想からいくつかを以下に記します。

 ・合理的に解決できない問題を取り組むのが、哲学ですね。

・自分の内面についてのみんなの話が面白いと思った

・無自覚な差別感情についての意見交換が印象に残りました。

・差別をなくすには多様性が鍵となるのではないか、という話が印象に残りました。

・正常や普通の中身は時代とともに変わっていく。価値判断の物差しも変わっていく。

 ・差別は無くならない。自分の中のその感情を冷静に見つめ、考えることが必要。

私が面白いと思ったのは、『ある差別を指す言葉が死語になる、と、自然とその差別は無くなる』ということ。消極的だけど、一番効率が良いかも。

 ・哲学会話に女性がいると、概念的な話より、実際の行為側に話が行きやすいのが新鮮でした。

 

・「正常だと思われたい欲望」というのが、人間が差別感情から逃れられないキーワードなのかも。では「正常」とはどういう状態を言うのか定義しようとすると、環境に左右されてしまう余りにも曖昧なもの。「正常」こそ絶えず変化するものであり、そしてそれは「正しさ」とは違うということを自覚しておかなければと思った。

 ・「著者のクセが強い」という意見があったが、この本自体が中島氏の決意表明であり、ここまで真剣に差別と向き合ったからこそのこの書き方では?個人的にはクセの強さがかわいいと思ってしまった。

・「何も言わなければ無くなる(死語になる)差別もある」という記述に対して「私は差別と戦いたい」という意見があった。差別により解決法は様々だろうが、「ほうっておく」というのも真剣に差別と向き合ったからこその答えであろう。



今回は、試験的にですがQRコードをスマートフォンで読み込むと、すぐにその場で感想を書き込める仕組みを導入してみました。多くの方から読書会の感想を書いていただきまして、今回の開催レポートにはその一部を反映させていただいおります。以下はそのアンケートのワード分析となります。



さて、懇親会は「ニクバルダカラ藤が丘店」に移動しての開催となりました。そこで店内のモニターにニュースが入ってきました。「大島真寿美さんが、直木賞受賞決定!」とのこと。先日、猫町倶楽部にゲストで来ていただいた方が受賞したとの報に一同たいへん盛り上がりました。

 

今回は、懇親会にも多くの方が参加していただき、和やかに歓談できました。



次回のフィロソフィア名古屋は、2019911日(水)にJAZZ茶房青猫にて開催します。課題本は ミシェル・ウエルベック 『ショーペンハウアーとともに』 

 http://book.tsuhankensaku.com/hon/isbn/9784336063557

 となります。

 申込ページはこちらです。

http://www.bookreading.nekomachi-club.com/schedule/71564

 たくさんの方のご参加をお待ちしております。

 開催レポート担当  文章:潤  写真:まりそる 

 

 

 

 

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