扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

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名古屋アウトプット勉強会[ビジネス]

  • 2020年8月23日(日曜日) 受付開始20時 読書会20時半~22時
  • 【猫町オンライン】 戸部 良一・寺本 義也他『失敗の本質―日本軍の組織論的研究』 (中公文庫)

2020年8月23日(日)名古屋アウトプット勉強会では、オンラインで読書会を開催しました。
今回の課題本はこちらです。
◇戸部 良一,寺本 義也, 鎌田 伸一, 杉之尾 孝生, 村井 友秀,野中郁次郎:「失敗の本質―日本軍の組織論的研究」,中公文庫.

読書会には50名が参加しました。参加下さった皆様、ありがとうございました。
オンラインでの名古屋アウトプット勉強会の開催も3回目となり、オンラインでの意見交換にだいぶ慣れてきた様子の方もみえました。開催地による距離や時間の制限が無い利点を活かして、今回もあちらこちらから、リアル開催ではお会いできない方々と読んだ本について語り合うことができました。

猫町倶楽部読書会のルールは一つ、参加者の意見を否定しないこと。このルールのおかげで初めて会う参加者同士であっても発言しやすい雰囲気で、それぞれが自由に感想や意見を述べられます。

今回の読書会では、
・人を選ぶ基準がエリート(学歴)に偏っているが、何を基準に選ぶかは平時と戦時では異なる。また組織の目的や、どんな組織にしたいかで人選は変わると思うが結局、他の方法に比べ学歴は分かりやすく選びやすいから採用されるのだと思う。記憶と暗記力を重視する教育方針は今と変わっていない。
・米軍はトライ&エラーを繰り返し、組織を進化させていったが日本軍は何度もチャンスがあったのにできなかった。戦争という国家の主権をかけた戦いにおいて「結果より過程を重視する」ことや作戦遂行において「温情」を取り入れるなどある意味、日本的だと思った。
・一神教(仕事は神からの使命であると考える)で社会を信じられたのが欧米の強みだったのでは。日本はその一神を天皇に求めたがやはり人だった。輪廻転生的考え方で「国・企業を存続させること」が目標になってしまう。
・戦争はいけないものだという根本的な考えに変わりはないものの、この課題本のように作戦上の失敗から戦争を批判するのは新たな切り口だと思う。
・出版が古いため新しく見直されたり新事実が判明したりした歴史的事実があり、誤った歴史に基づいて分析されている。分析自体は的外れではないが惜しい。
・成功体験に固執するのは組織的要因ではなく、人間という生き物の心理によるのかもしれない。
・日本人は優秀な兵士はたくさん生み出せても、グランドデザインを描けるような優秀なリーダーが欠けているというのは現在も同じだと思う。教育を変えることで優れたリーダーを生み出せる国に変われないかと考えるが、まずは実際に海外に出て海外から学ばないと始まらないように思う。
など、様々な感想や意見が出ました。

読書会が終わった後も、まだまだ話したりないという参加者がたくさん残っていただけ、もう少しだけおしゃべりを。メインの読書会とはグループの参加者も変わるため、どんな感想が出ましたか?と、感想を紹介しあえて、一層様々な感想に出会えました。

こちらは読書会終了時の記念撮影です。
参加者の皆様、長時間にわたり本当にありがとうございました。


さてこれからも猫町倶楽部では、定例読書会や興味深いイベントが開催されます。開催スケジュールは、猫町倶楽部のウェブサイトでアナウンスされます。
たとえばアウトプット勉強会では、9月6日(日)、9月16日(水)、9月25日(金)に藤井保文『アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る』『アフターデジタル2 UXと自由』(日経BP)を課題本に読書会を行います。次回は2冊の課題本から1冊を選んで参加する形となります。3回の開催日から都合の良い1日を選んでの参加も良し、語り足りないなら複数回の参加も良し。このレポートを読んで興味を持たれた方、ぜひ皆様のご参加をお待ちしております。

文:saki

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