猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。
- 2019年10月6日(日) 読書会16:30~ 分科会プレゼン18:30~ 懇親会19:00~
- 【東京開催】猫町シャッフル
先生、わたし今日はすっかり聞いてもらうつもりで伺いましたのんですけど、折角お仕事中のとこかまいませんですやろか?それはそれは委しいに申し上げますと実に長いのんで、………何しろイベントがあんまりこんがらがってて、どう云う風に何処から筆着けてええやら、とてもわたしなんぞには見当つけしません。そいであのう、企画の趣旨からお話しせんならんのんですが、いつもは読んでないジャンルの本、出かけたことのない分科会にも自由に這入ってもらお思て、東京の六つの分科会が一堂に会しての読書会を開催することにしましてん。
(作者註。chano-ma 代官山にて今回初めて開催された読書会「猫町シャッフル」における各分科会の課題本及び課題映画は、以下のとおりである。参加者は、各分科会にて選定した六作品のうち、好きな一作品を選択したうえで参加した。なお念のため付言すると、参加者は普段からよく参加している分科会の選んだ作品を以て参加してもよし、今まで一度も参加したことのない分科会に参加するもよし、といった工合である。会のルールは「他人の意見を否定しない」というものだけであり、参加者は自由に感想を語り合う。)
★東京アウトプット勉強会
サイモン シン『フェルマーの最終定理』(新潮文庫)
★東京文学サロン月曜会
谷崎 潤一郎 『卍(まんじ)』(新潮文庫)
★東京藝術部
高橋 龍太郎 『現代美術コレクター』(講談社現代新書)
★フィロソフィア東京
岡本 裕一朗 『いま世界の哲学者が考えていること』(ダイヤモンド社)
★猫町UG
はらだ 『にいちゃん』(Canna Comics)
★東京シネマテーブル
『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち』
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参加者の方々には、お好きな作品で、楽しんでいただきましてん。そいでここにその時分伺うてきたお話やら、書いて持って来ましたから、お読みになって下さいませ。
(作者註。この読書会の様子を想像せしむるに足るから、煩を厭わず掲載するであろう。)
★「課題本はタイムリーなテーマを扱っており、身近に感じた。仕事とも関連する内容だった」(普段の参加→アウトプット勉強会,今回の参加→フィロソフィア)
★「ハードルが高いと思っていたが、話しやすかった。思っていたよりも、課題本のテーマと自分との距離が近い」(普段の参加→月曜会,今回の参加→フィロソフィア)
★「哲学の基礎知識がなく、不安だった。フィロソフィアのメンバーは、膨大な知識を持っているイメージがあった。実際には、自分の思ったことを素直に人と話すことができた」(普段の参加→月曜会,今回の参加→フィロソフィア)
★「分科会のいつものノリとは違う雰囲気を味わえた。普段は読まない本だったが、話題が広がった」(普段の参加→月曜会,今回の参加→アウトプット勉強会)
★「参加者はだいたい知っている人で、メンバーはそれほど違わないと感じた。それでいて、課題本は普段よく行く分科会と全然違うというのが、面白い」(普段の参加→月曜会,今回の参加→アウトプット勉強会)
★「新しい視点を得ることができた。作品は抵抗なく読み進めることができ、他文学作品とのつながりも感じた。もっと多くの文学に触れて、またアンダーグラウンドに参加したい」(普段の参加→月曜会,今回の参加→アンダーグラウンド)
★「自分がよく行く分科会で会っている人が、他の分科会のテーブルで楽しそうにしている様子を見ると、面白い」(普段の参加→シネマテーブル,今回の参加→月曜会)
★「普段は平日開催なので、なかなか会えない人もいる。今日は平日に来ることのできない人がきてくれたし、普段は映画をあまり観ないという人もきてくれた。作品の考察が違っていたりして、面白かった」(普段の参加→シネマテーブル,今回の参加→シネマテーブル)
★「アートに詳しくないので不安だったが、意外と大丈夫だった」(普段の参加→シネマテーブル,今回の参加→藝術部)
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読書会の後、各分科会が、他の分科会に向けて本や映画を推薦さしてもらう時間も設けましてん。六つの分科会すべてが、其々の分科会の方々に似合うてる思た作品を紹介するわけです。
(作者註。たとえば、文学好きの東京文学サロン月曜会からビジネス書好きの東京アウトプット勉強会に向けては、社会問題を鎮魂の文学として描いた石牟礼道子の『苦海浄土』を、といった工合で計三十(六分科会×五作品)に及ぶ本や映画が紹介された。)
その後の懇親会、三次会もえらい賑やかな様子でした。みなさん、他の分科会の方々とも、そらもうお話がはずんだようです。どない難儀するか分れへんこの読書会、何やこう心配で、……ですけど、思いのほか喜んでくれまして、ほんまに嬉しいと思てます。初めての企画でしたけど、またいつか、同じようにやりたいです。
文責:しょうたろう 写真:みのり
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◆各分科会から他分科会への推薦作品は、下記にて公開中です!